2006年8月3日

ドイツの異常熱波はようやく峠を越し、8月に入ってから、例年のように雨が多い涼しい天気に変わりました。天気は悪いのが玉に瑕ですが、仕事をするにはこうした天気の方が楽です。ヨーロッパでは、今後気候の温暖化が進むために、夏にバカンスでイタリアやギリシャ、トルコに行く人が減り、ドイツ、オランダ、フランスなどでもまるでイタリア南部のような暑い気候を体験できるので、北ヨーロッパの観光産業にはプラスになるだろうという見方が出ています。確かにこの暑さでは、わざわざイタリアへ行こうという気にはならないでしょう。私のミュンヘンのアパートのベランダでも、イタリア南部にいるような暑さでした。一方、あと数十年経つと、気候温暖化のために、アルプス山脈の氷河が完全に溶けてしまい、スイス、オーストリアなどの観光産業や農業が大きな打撃を受けるという見方が強まっています。

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レバノン紛争では、BBCワールドの報道が光っています。昨日の未明にイスラエル軍の空挺部隊が、レバノン国境から100キロ北にあるバールベックを急襲し、ヒズボラが管理する病院から5人の民兵組織幹部を連行しましたが、BBCは同じ日にバールベックの病院で現地取材。さらにイスラエル軍が作戦の模様を撮影したビデオまで入手して放送していました。レバノンとイスラエル双方の被害を報道するバランス感覚にも好感が持てます。ところで昨日は、レバノンに侵攻するイスラエル軍のAPC(装甲兵員輸送車)に記者とカメラマンが同乗して、最前線の模様を伝えるレポートもありました。いつヒズボラのRPG(対戦車ロケット砲)で撃たれるかもしれないという不安感が伝わってくる映像でした。やはり戦争取材については、BBCが圧倒的に強いようです。